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--VOL.30--
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フランス研修から戻りました!
2004.2.27
ただいま!フランス修行の旅から帰ってきました。
今回の研修先は、前回も訪れたパリ18区MOF(フランス最高技術章)をもつムニエ氏のパン屋さんと、パリのバゲットコンクール2000年と2002年に1位に輝き、2004年のガレットデロアコンクールで1位を受賞したばかりのパリ17区にあるラウル・メデール氏のパン屋さんでした。私は今回でフランスの中でもおいしいと言われる有名なパン屋さん10軒にスタージュ(研修)で入って勉強したことになります。きっとそう簡単には体験できない貴重な貴重な宝物だと思います。
いつも一番何に感動して帰ってくるか、それは人との出会い、触れ合い、心の通じる喜びなのです。10軒ものパン屋さんで勉強できたのも人との出会いのおかげなのです。ほんとうの心からの感動・喜びって決して物では得られないと思います。人との出会い、そこから生まれるのだといつも思います。これから数回続けてフランス修行のレポートを書いていきますが、まずは一番書きたいラウルメデール氏のパン屋さんでのスタージュ(研修)のことを書こうと思います。
地下の工房におりて、初めて目にした光景。5段のドイツ製のすごく大きなカマがあって、そこでメデール氏がバゲットを焼いていました。パンを作る仕事をしてきた私にとって、ほんとにかっこいいとほれぼれする働く姿でした。口にはクープナイフをくわえ(置くひまもないからです。)たて続けにバゲットをカマに入れていき、どんどん焼けてくる。少しの時間のムダ、動作のムダもなく、働くその姿に感動を覚えたほどでした。
パティシエが4人、ブーランジュが4人働いているパリでも人気のよく売れている店だと思います。すごく忙しい職場で、4時〜の人と6時〜の人、12時〜の人といます。みんな昼休みもとらず、黙々と仕事をこなします。(おなかがへったらクロワッサンやパンオショコラなどをつまんで食べてます。)気持ちのよい緊張のある職場です。たった1週間の研修。もしトレボンに私みたいなスタージュの人が来たら、きっとここまで気をつかってあげることができないだろうなと思えるほど忙しいのに、私のできるいろんな仕事を与えてくれ、最後の方では生地を捏ね、成型し、カマ入れカマだしをしと、いろんなことをまかせてさせてくれました。実際多くのことを感じ、学ぶことができました。ずっと、この仲間とここで仕事をしたいと思えるほど、心地よかったです。
いつも厳しい表情の中にもちょっとした笑顔をのぞかせるメデール氏の仕事ぶりは、ほんとすばらしかったです。日曜日は、お店をお昼で閉めるので仕事が終わった2時くらいから販売の人と職人さん、メデール氏とみんなが集まってシャンパンで乾杯をします。MTもかねていると思うのですが、いろんな話をみんなでしながらその輪の中にいれるだけですごく幸せでした。
ある午後、パリの有名なパン屋さんをメデール氏がわざわざ案内してくれました。8軒もまわりパリを一周しました。朝4時から昼2時まで働いて、その後夜8時過ぎまでかかって案内してくれたのです。なんて親切な方なのだろうと、いろんな人の温かさを感じるたびに、自分の心のちっぽけさをパリに来てつくづく感じました。
日本に発つ日、お別れのあいさつをしに寄ったのですが、2004年ガレットコンクールで1位をとったというガレットを焼いてくれ、パンとともにお土産にもたせてくれました。みんな1人1人にありがとうとあいさつをし、メデール氏にありがとうございましたと伝えた時、キラッと目を輝かせ“かおり、よくがんばって働いた”と言ってくれました。その言葉が何よりも一番うれしかったです。
あまりうまくないフランス語と今まで培った技術をたよりにたった1週間だったけど、できる限りのことを学ぼうとがんばりました。その気持ちって伝わるんだと思います。いろんなこと教えてくれました。ほんとに・・・・。
あのガレットデロアやバゲットの何とも言えないおいしさと、メデール氏のブーランジェリーで出会った仲間との思い出は決して忘れることはなく、これからの私を支えてくれると思います。
私はルセット(配合)がほしいわけではなく、パンを作る仕事を通して出会える仲間との心の通じ合う喜び、感動を求めてスタージュに入ります。パンを作る仕事を通して広がるまだ知らない世界を求めて毎日をがんばっています。
近いうちにトレボンの店内にも写真を貼りますのでぜひのぞいてみて下さい。
K.O.