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--VOL.38-- パンを通して思うこと 2004.10.11 |
◎11月下旬よりいよいよ、シュトーレンとベラベッカ発売します!
先月せっせとフルーツをお酒に漬込みました。この時期がくると、今年も終わりに近づくのだなあと毎年しみじみ1年とは早いものだと感じてしまいます。
◎何を書こうかと迷っていると、スタッフのまつが大西さんが毎日考えてること書けばいいんですよと言ったので、何を毎日考えてるのかなあと振り返ってみたけど、トレボンにいる時はもちろんほとんどがパンのことかなあと思います。1人でパンを作るわけではなく、スタッフみんなで力を合わせてパンを焼いていきます。だから、おいしいきちんとしたレベルの商品を出したいとそれが一番かな。パンそれぞれに作った経緯など思い入れがあります。パンノアールを見ると思い出すのは、今では亡くなられたパンノアールとバゲットが好きだった人のこと。49日のその日にあのパンを食べさせてあげたいと奥様から注文を受けました。私達はパンという物を作っているのではない、パンを通して広がる思い出や心を届けていくのだと教えて頂いた貴重な経験でした。
クロワッサンやいちじくくるみマロン、キャトルフリュイ、それぞれ1つのパンに、パリでスタージュさせてもらったパン屋での思い出がつまっています。よく人からどうやって新商品を考えだすのかと訪ねられることがあります。私の場合、今まで食べてきたもの、見てきたもの、経験したこと、本を見て印象に残ったものがベースになっています。そんないろんなものが頭の隅に転がっていて、ある商品を考える時、いろんな引き出しから組み合わせて、商品を組み立てます。
いろんなことを知ることが大切だと思います。こんな味にしたいという最高の味を知っていると新しい商品を作りながら、求める味に近づけることができます。
私が本格的にパン作りを学ぼうとしていた頃、私はいつも焦っていました。こんなことでは全然だめだ、もっと学ばなくては、もっと上のレベルへといつも考えていました。フランスのいろんなパン屋で働き、最高の技術をもつMOFの職人さんと一緒に仕事をしたり、バゲットコンクールで1位をとったお店で働き、そのバゲットの作り方を学んだり、食べたりすることで最高の技術とは、味とはこういうものだということを真近で知りました。それを知ることで今はあまり焦らなくなりました。それに近づける様努力をすればいい、その味を求めて日々考えていけばいいからです。パンを作る技術を学んだおかげで、私の世界は大きく広がりました。多くの人と出会い、いっぱい感動をもらいました。今、ここだけの場所がすべてではない。世界は広いんだよ、がんばれみんな!
トレボンのパンを買って下さるお客様のために心を込めたパンを焼くことが私達の第一の仕事。パンを作る技術も学び高めることできっと世界も広がる。もっと幸せになれる。人生も広がる。そう信じてる。
◎ちょっとつらいなあと思う時、フランスで知り合った仲間もみんながんばってパンを作ってると思うと、私もがんばろうと元気が出ます。
トレボンで技術を学ぼうとがんばってるスタッフの姿や成長を見る毎にうれしく思い、それが私の支えとなっています。
K.O.