セ・トレボン --VOL.44--
スタージュ(研修)の報告
2005.3.26
2月の末、パリで働いたBoulimgerie Patisserie Maedesでのスタージュ(研修)のことを書きます。

ガレット作り

 1月、パリのパン屋さんやお菓子屋さんではガレットデロアを売ります。パイ生地の間にアーモンドクリームが入ったお菓子です。1人用の小さいのから、6人・8人用といろんなサイズのガレットがあって、注文で特大サイズを作ることもあります。中にはフェーグと呼ばれる陶器の人形(今はいろんな種類があって、人・動物・バッグなどがあります)が入っていて、紙製の王冠をつけてくれます。家族で切り分けて食べてフェーブが入っている所にあたった人が王様というわけです。そのガレットデロア作りを学ぶことがスタージュの第一の目的でした。ガレットは日本にいる時、作ったことがありましたがうまくいかない部分があって疑問点がいくつかありました。4・5日の短い期間で、その工程を見ることは難しいのですが、メデール氏は、生地作り・成型・焼き、それぞれの工程を見られる様にと配慮して下さり、私なりにいろんなポイントを学ぶことができました。
 土日は特にガレットが売れるので多くの数を焼きます。朝バゲットがカマに入る前にガレットだけを集中して焼きます。1回で5段のカマに45枚の天板が入ります。(1枚の天板の大きさにもよりますが6コとか入ってます。)ガレットは、焼いている途中、中にたまった水蒸気を抜き、それを押さえて、平らにしひっくり返して焼くという風に途中の作業がかなりあります。それを手で押さえて蒸気を抜いていくんです。そうとう手があつくてたまらなかったです。普段トレボンでカマに入っているバゲットなどを軍手を使わずに手で触われるのは私くらいで、スタッフからあつくないですか?と言われるほど少しは手の皮の厚さに自身があったのですが、そんな私もほんとつらかったです。途中、熱さで押さえつけることができなくなるほど、フランス人の手の皮は厚いんだなあと思った忘れられない体験です。
 そんなスタージュの途中、メデール氏から“かおり電話だ”と言われました。私に誰からだろうと店の電話に出ると、日本のテレビ局からメデール氏への取材の申し込みの電話でした。その内容をメデール氏に私のへんなフランス語で通訳してやりとりし、日程などが決まり、実際に取材チームが来ました。日本の有名な女優さんとメデール氏と一緒にクグロフの生地作りから焼くまでを撮影しました。

シャンパンで乾杯

 日本に発つ最後の日、仕事が終わってから、シャンパンで乾杯してくれました。(トレボンに写真を貼ってます)ほんとに感謝の気持ちでいっぱいでした。短期間の研修生のために、きちんと目的が達せられる様配慮して仕事に向かわせてくれ、お別れにみんなを集めて乾杯してくれる。とても幸せを感じました。こんな時、ほんとパン作っててよかったなと思います。この仕事のおかげで、みんなと出会え話ができます。
 そして別れの時、たくさんのパンやガレットをもたせてくれ、頬を合わせて別れのあいさつをしてくれました。(フランス人同士はこのあいさつがごく普通ですが日本には全くそういう習慣はないので、頬同士を合わせてキスをする様な感じのあいさつなんてびっくりするかもしれません)今までは握手を交わしてのあいさつでした。でも今回は初めて、そう別れのあいさつをしてくれたことがすごくうれしかったのです。より親しく感じてもらえたのかなあと思えたからです。今回2度目だったメデール氏のお店でのスタージュ、これからもメデール氏との出会いを大切にしていきたいと思っています。
 最近、福岡で地震があった時、メデール氏からメールが入っていました。フランスでもニュースで流れた様で、私が大丈夫か心配している人がいる。そのことをほんと幸せに思いました。仕事でも趣味でもいい、何か真剣に取り組むことで、多くの人と出会うことができると思います。その出会いにより多くのことが学べたり、感動したり、幸せを感じたりできます。だから私は毎日パンを焼いています。

パン屋・お菓子屋めぐり

 今日も、メデール氏がパリのパン屋さん、お菓子屋さんを一緒にまわってくれました。(忙しいなか去年もいろいろと案内して下さいましたが、今年も行くか!と時間を割いて下さいました)メデール氏が案内してくれたお店を紹介しますので、パリに行かれることがある方はぜひ参考にして行ってみて下さい。
■LAURENT DUCHENE(ローランドウシェンヌ) 2.rue Wurty 13e 日曜休み
メトロ Glaciere(linge6) 7:30〜20:00
このお店はパリのパン屋さんガイドで3つ星の評価を受けている店で、私が行ってみたいとリクエストしました。ここは、お菓子のMOFを持つ方が経営しています。パンは種類が少なくメデール氏はなぜここが3つ星なのかと言っていましたが、お菓子はおいしかったです。ガレットもおいしかった。 

■Le Boulangerie de Monge(ルブーランジュリードゥモンジュ) 123.rue Monge.5e
メトロ Les Gobelins 日曜休み 7:00〜20:30
このお店も3つ星の評価を受けています。パンの種類も豊富で、BIO(有機)のお店です。お菓子も高くなくミルフィーユ、タルト、エクレアなどがありおいしいです。この店はいいとメデール氏のおすすめです。お店の前で旬の生ガキを売ってたりとフランスらしい風景も見られました。カキにはライ麦パンが合います。それと白ワインで最高!

■MAISON KAYSER(メゾンカイザー) 8●14 rue Monge.5e
メトロ Maubert-Mutualite(linge10) 火曜休み 6:45〜20:30
私はカイザーのパンとても好きです。メデール氏もいい評価です。お客さんもいつもたくさん並んでいます。パリに何軒かあるカイザー氏のお店の中でここが一番いい品質のパンだと思います。
このお店の2・3軒先により凝ったケーキ・チョコレート・BIOのパン、惣菜等を売るもうひとつのお店がありますが、そちらもおもしろいサンドイッチとかがあってとてもよかったです。

■MAISON KAYSER Boulangerestaurant(メゾンカイザー ブーランジュリーレストラン)
85. foulevord Malishrbes8e メトロ Saint Augustin(linge9) 月曜休 7:00〜20:00
カイザー氏のお店がすごいなあと思うのは、パリにたくさんお店があるのだけど、それぞれ少しずつ商品のデザインや種類が違うのです。ちょうど昼ごろだったこともあってすごく並んでいたので見るだけで出てしまいましたが、ここには料理とパンとの組み合せがうまく提案されたメニューがあります。買ったパンも飲み物と一緒に食べられます。

■FACHON(フォション) 26.pldela Medeleine メトロ Madeleine(linge 8.12〜14)
お菓子などの陳列の仕方、提案の仕方がうまいと思います。お菓子も最先端のものが並んでいると感じました。素材の組み合せ、デザイン、色合いなど勉強になります。ちょっと高いですが、いろんな食材、パン、惣菜、お菓子とあるので、見るだけでもとても楽しいです。

ちょっと余白があるので、カキにあたった話をv フランスでは冬、カキが旬です。
着いて初日の夜、カキを食べに行きました。おいしかったー。
赤ワインビネガーにエシャロットが入っていてそれにつけて食べます。(日本のポン酢みたいな感じですよね)その夜が大変でした。食べた物を何度ももどして夜ほとんど寝れず、次の朝はやくから仕事1日目だったので、絶対行けないかもーと本気で思った苦しい苦しい夜でした。そんなんで朝を迎え、研修1日目。つらかったー。でも何とかがんばれました。(自分であんなすごい夜の後だったからすごいと感心したくらい。)大反省です。時差とかで体調万全ではない時に生ガキなんて食べるもんじゃないと…

最近決めた夢(目標)のこと

 前号に書いた様に、2年後の選考会へのチャレンジを目標にしようと決めることで、今まで自分が甘かった点、今からがんばらないといけないことがたくさん見えてきました。毎日1つ1つの仕事の完成度も、もっと上げなくてはいけないという気持ちが強くなり、私の中で何かが確実に変わりました。明確な目標を決めることはとても大切なことだと思います。でも目標(夢)を見つけるって大変なこと。なかなか見つけれない人も多いと思います。(私もそうだったから…)
 どうやって私が決められたか、今までも選考会にチャレンジしてみたいなという気持ちは少しはあったのですが、本気ではありませんでした。でもがんばっている友人や尊敬する人と話をする中でチャレンジしようと決意できました。
 4月パリ郊外で開催されるユーロパンという展示会で3年に一度のベーカリーワールドカップが行われます。実際にどんなレベルの選手が、どんな戦いを繰り広げているのか見に行ってきます。そうすることでより気持ちを高めたいと思っています。私のフランス行きを許して下さった社長・専務・スタッフのみんな・主人へ感謝しつつ。しっかり何かをつかんで帰ってきます。
K.O.
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